料理のお手伝いが食育につながるということはご存じの方も多いと思います。
「この料理にはこんなものが使われているんだ!」「これを混ぜるとこんな味になるんだ!」など、「食」についての気づきがあったり関心が高まったり、あるいは自分に役割をもらえることで責任感を持ち、大人から「ありがとう!」「すごい!」と褒められることで自己肯定感が高まります。
料理のお手伝いには様々なメリットがあるんですね。
料理のお手伝いのポイント
1から10までを全部一緒にやって、料理を完成させることだけがお手伝いではありません。お手伝いは1つだけでもOK!
材料を用意してもらったり、切ってもらったり、混ぜてもらったり…お手伝いにもいろいろありますが、PARCがまずオススメするのは「自分のごはんをよそう」です。
子どもが1人でできる簡単なお手伝い「ごはんをよそう」
今回は、「子どもが1人でできる!」に注目してみました。多くのご家庭では、ご家族がお子さまのお茶碗にごはんをよそっていることが多いと思います。
その「ごはんをよそう」だけをお子さまに手伝ってもらってはどうでしょうか?
とはいえ、「炊飯器から適当にごはんをよそって」と言っても、お子さまはすぐに理解することができません。
そこで、少し面倒ではありますが、まずは大きめの器やボウル、どんぶりなどに一旦ご飯を盛り、食卓に置きます。そしてご家族が自分のお茶碗に自分が食べられる量だけをよそって見せます。
ご家族が最初にやって見せることで「提示」となり、お子さまも自分が食べられるだろう量を自分のお茶碗によそいます。
自分でよそうことで特別感が出ますし、食事に興味を持つことで「食育」にも繋がりますよね。
また、よそった結果、
- 多すぎると食べきれない
- 少ないとお腹がいっぱいにならない
これは物事の段取りをつける「計画性」や「見通し」の向上にも繋がります。
食育だけじゃない、お手伝いの効果
ごはんをよそうお手伝いは、食育に繋がるだけではありません。しゃもじでごはんをすくい、お茶碗によそうときの動作は手首の運動となり、鉛筆を持つ良い練習にもなります。
また、固形のおかずを大皿に盛ることでお箸をうまく使う練習にもなります。
お子さまが小さく、まだお箸をうまく使えない場合は、トングを使うことで後々お箸へスムーズに移行できるようになります。
実は、トングの動かし方はお箸の使い方にそっくりなんですよ。ちょっとビックリしますね。
慣れてきたらご家族の分も取り分けてもらい、それをご家族が喜ぶことでお子さまも嬉しい気持ちになり「もっとやってみたい!」「喜んでもらえて気分がいいな!」などいろいろな感情を知るきっかけにもなります。
今すぐ食べられなくてもいい。子どもが食べない時に家族ができること
家族はいつも通り食べる
子どもが食べない食材やメニューがあっても、家族はいつも通り食べるようにしましょう。最初は好き嫌いしていたお子さまも、だんだんと家族の真似をして食べるようになることがあります。
10歳まではいろいろな食材や味付けを経験させる
味覚の発達は10歳頃まで発達し続けるといわれています。この間にさまざまな食材や味付けを経験することが大切です。
なぜなら、子どもの頃に身についた食の環境は、成長してからだと簡単には変えられないからです。
幼少期や学童期に
- どれだけの食材や料理を味わったか
- しっかりとよく噛んで食べたか
なので、発達途中にあるうちは、食べないからといって焦らず、まずはいろいろなものちょっとでもいいので食べさせてあげることが大切です。
また、食べる意欲を育むために、励ましたりたくさん褒めたりしてあげることもポイントです。
まずは家族が食事を楽しむことが大切
上記にいろいろと述べましたが、子どもの「食事」に集中するのではなく、まずは自分たちが楽しく美味しく食事を楽しみましょう!子どもは私たちが思っている以上に大人のことをよく観察しています。
食事のときに家族が楽しそうに食べることで、子どもも自然と食事を楽しめるようになり、「ちょっと食べてみようかな」という気持ちになったり、いろいろな食材に興味を持ちはじめたりします。
お子さまが今すぐ食べなくてもいいので、「いつかは克服するだろう」という気持ちでまずは食事の時間を一緒に楽しみましょう!
まとめ
PARCひがしおおさかでは「食」に興味を持ってもらえるよう、お子さまとスタッフが一緒におままごとをしたり、メニューを見て食材の名前を覚えたりして、日々「食育」に励んでいます。特にPARCひがしおおさかは、療育スペースに本物のキッチンがあるんです!
レストランごっこでは本物のキッチンを使うからでしょうか。普段なら苦手で食べない料理を自分から作ってお客さん(スタッフや保護者さま)に振舞ってくれる子もいます。
その様子を見た保護者さまも「いつもは食べないのに、興味はあったんだ!」「今度一緒に作ってみようかな」と新たな発見をしています。
このように、PARCひがしおおさかの療育はご家庭での「食育」にもしっかりと繋がっています。
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