通所されているご家族より、言語面での困りごとについてお伺いすることがあります。
そのため、今回は言葉の発達を促すことができる遊びをご紹介させていただきます(*^-^*)
筋肉と発語・発音の関係とは
発語とは、意味のある言葉を発すること・言い始めることを言います。
口の筋肉の発達がゆっくりだったり、口や舌の動かし方が未熟だと発語が遅れてしまったり、言葉をはっきりと言うことが難しい場合があります。
口や舌の筋肉の発達は、お子さまの発語や発達にも影響する為、とても重要です。
そして発語を促すには、語りかけや絵本の読み聞かせが良いと言われていますが、それ以外にもお子さま自身が「口・舌・頬」を使う事が大切です。
口・舌・頬の感覚や筋肉の動きの発達が促されることで、口をリズミカルに動かせるようになり、発語の準備が整っていきます。
子どもの発語を促すためには
お子さまの発語は、自然と促すことが大切です。
自然に発語を促すこと①たくさん笑う
笑うことで口の筋肉を使い、表情が豊かになっていきます。
高い高いや追いかけっこなど体を大きく動かす遊びがおすすめです。
体を動かしながら声を出して笑うことで口の筋肉が発達し、人との関わりも増え、発語へと繋がっていきます。
自然に発語を促すこと②息を吹く遊び
発語には、息を吸って吐きながら声を出す必要があります。
発語に必要な息のコントロールを身につけるには、息を吹く遊びが効果的です。
〈遊びの例〉
・ティッシュやハンカチを顔の前にもってきて「フー」と吹く
・シャボン玉
・ケーキのろうそく消し
・タンポポの綿毛飛ばし
・吹上パイプ など
吹く遊びは発達を促すだけでなく、他にもたくさんの効果が期待できるのでとてもおすすめです。
①口を上手に動かせるようになり、滑舌が良くなる。
②息を吹き込む強さを調節する練習になり、言葉の抑揚を付ける力に繋がる。
③吹く遊びは、口と脳の連携を強化するため、この連動力が上がると言葉を上手に表現できるようになる。また、新しい言葉を覚える力も付いてくる。
④吹く遊びは、ずっと吹き続ける必要があるため、肺活量・心肺機能が鍛えられて体力の向上に繋がります。
自然に発語を促すこと③発語にはスプーン飲み⁉
発語には、スプーン飲み(すすり飲み)もおすすめです。
スプーン飲みを行うことで内舌筋(ないぜつきん)*1 という筋肉を鍛えることが出来て、内舌筋が発達することで舌をスムーズに動かしたり、舌の形を変えることが出来るようになり発語や、正しい発音へと繋がっていきます。
*1内舌筋…舌の内部にある筋肉で、舌の形を変える働きがある
自然に発語を促すことを取り組む際のポイントとは
それぞれお子さまの年齢・発達に合わせたもの、もしくは簡単にできそうなものから実施すると「できた!」という達成感や自己効力感(自分は出来る!と思える気持ち)を感じ、楽しんで取り組みを行うことが大切です。
ぜひ、お子さまに合ったものから始めてみてください☆
PARC(パルク)ひがしおおさかで取り入れているお口の体操
ご家族より言語面でのご相談を受けたお子さまには、療育時間内で言語聴覚士が考案した15分程度のお口の体操や語彙力を育む練習を取り入れています。
息を吹く練習から取り組んでいるお子さまや、絵カードを使用して取り組んでいるお子さま等さまざまです。
お子さま一人ひとりに合わせて言語聴覚士が考案し、取り組んでいただいています。
まとめ
発語には大きな個人差があり、差がわかりやすいので発達過程を無意識に比べてしまいがちかもしれません。
でも、子どもたちは話さなくても大人が思う以上にたくさんのことを感じています。
「自分はだめなんだ」と感じ自尊心が傷ついたり、言葉の強要がプレッシャーになることで、さらに言葉が出てこなかったりすることに繋がってしまうかもしれません。
お子さまにはそれぞれのペースがあるので、一人ひとりのペースを見守っていくことが重要です。