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固形物を食べない、匂いに敏感、白ご飯ばかり食べる…、偏食の理由と食べない子どもに食べてもらう工夫

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人は生まれてすぐに母乳やミルクから食事をスタートし、成長とともにどんどん大人と同じようなものを食べられるようになっていきます。
食事は人が生きる上で大切なもののひとつであり、特に保護者さまにとっては母乳やミルクから離乳食に変わるときの「離乳食は〇ヶ月ごろから」「固形物は〇〇頃から」などの情報が気になりますよね。

そんな中で一般的な情報や近所のお子さまと比べたとき、違いがあると焦りや戸惑いを感じることがあると思います。
しかも日々色々と工夫してもなかなか改善されないと、辛い気持ちにもなりますよね。
PARCひがしおおさかでも、「2歳を過ぎたのに普通のご飯が食べられなくて…いつになったら食べられるの?」「うちの子は食べさせてもすぐに口から出してしまう…」「白ご飯ばかりでおかずを全然食べてくれない」「そもそも口を開けてくれなくて…」など、他のお子さまとの違いに心配している保護者さまがいます。

 

固形食を嫌がり、匂いや見た目の変化に敏感な子ども

固形食を嫌がる、匂いや見た目の変化に敏感な原因

  • 固形物を食べない
  • 匂いの変化に敏感
  • 見た目の変化に敏感
  • 口に入れたものをすぐに出してしまう
こんなお子さまは、同時に下記のような特徴を持っていることが多いです。
  • 新しい味のものを食べない
  • 白ご飯だけを食べる
  • 同じメニューばかりを好む
このようなお子さまは「変化」を苦手としています。
たとえば食事以外の場面でも、手や服が汚れたり濡れたりすることを嫌ったり、口の中に異物を入れる歯磨きが苦手だったりする傾向があります。
これらの原因は、「感覚面の未熟さ」にあります。
感覚面が十分に成熟していないため、物の感触が過剰に伝わり、「なんか気持ち悪い(*_*;)」「知らない感触で怖い(;_:)」とお子さまは戸惑いや恐怖心を感じてしまっているのかもしれません。
 

感覚面が未熟な子どもの感覚を育てる方法

感覚面を育てていくためには、食事の工夫だけではなく、「触れる」という行為がとても大切になります。
  • 頬を触ってあげる
  • 指や細い棒に巻いたガーゼで口の中(歯や頬の内側)を触ってあげる
無理はせず、本人から「触ってもいいよ」という了承を得てから行うのがオススメです。
また、手足のマッサージも有効です。
手のひらや足の裏といった身体の末端にはたくさんの神経が張り巡らされています。
それらをマッサージで刺激してあげることで感覚が神経に伝わり、感覚面が段々と育っていきます。
感覚面が育ってくると、口の中の不快感も落ち着いてくることが多くあります。
 

食事を嫌いにさせないための大切な工夫

何よりも一番避けたいのが「食事が嫌いになること」です。
嫌な物、気持ち悪いものと感じる物を無理に食べさせられると、食事への恐怖心が高まってしまいます。少しずつ、嫌にならない程度に取り組みましょう。
また、見た目の変化で戸惑うこともあるかもしれないので、あくまで食べられる物に少し混ぜる程度にし、抵抗感に繋がりにくくする工夫も大切です。
 

 

食事のとき、口を開けてくれない子ども

口を開けてくれない原因

誰しも初めての食材を食べることは未知の体験です。
特に「知らないもの」を口に入れる行為は、大人でもなかなか受け入れられないことがあると思います。
大人でもそんな風になるのですから、大人と比べて更に経験が少ない子どもが不安になってしまうのは仕方のないことです。
したがって、口を閉ざしてしまっているお子さまは、「未知のもの」を口に入れることに対して恐怖や戸惑いを感じているのかもしれません。
 

口を開けてくれない子どもが口を開けてくれる方法

子どもが口を開けてくれないときは、まず周りの大人が明るく楽しく声をかけて、お互いにリラックスすることが大切です。
信頼できる大人が、
  • 大きく口を開けて食べる
  • 笑顔で「おいし~!」と楽しく食べる
そんな姿を見せることで、子どもも「ちょっと食べてみようかな…?」と少しずつですが、口を開けてくれるようになります。
 

 

以前は食べてくれていたのに、突然食べなくなった子ども

以前は食べられたのに、突然食べなくなった理由

「以前は食べられていたのに、なぜか最近食べてくれなくなった」
「突然、特定の食材だけ除けて食べるようになった」
こんなときは、下記のような理由が考えられます。
  • 自我の発達により、食べ物の好みを主張するようになった
  • 成長する中でいろいろな味を体験した結果、単調な味に飽きてしまった
  • 偏食期に入った
  • 興味関心の移り変わりが激しい時期で、食事に集中できていない
  • 単にお腹が減っていない

自我の発達により、食べ物の好みを主張するようになった

食べ物の好き嫌いは、単純に味だけで決まるものではありません。
食事の時の環境やその時の体調、五感で感じ取った情報などが積み重なっていくことで発生します。
つまり、好き嫌いを主張するお子さまは、味覚や自我が発達してきているということです。
味覚が発達する10歳頃までは、必要以上には好き嫌いを気にせず、見守ってあげてください。
 

いろいろな味を経験した結果、単調な味に飽きてしまった

日々を生活する中で、甘味や塩味、酸味やうま味など、様々な味を経験していく子どもたち。
複雑に絡み合う味を知っていくうちに、白米などの味が単調に感じてしまっているのかもしれません。
また、自分好みの味を見つけたことで、それ以外の味を好まなくなってしまっている可能性もあります。
 

偏食期に入った

子どもの偏食期は2歳頃~中学生頃までと、思っている以上に長いです。
イヤイヤ期と重なって気分的な偏食になったり、小学校や中学校に上がったことで生活のリズムが変わり、間食や夜食が増えたことが原因で偏食になっていることもあります。
 

興味関心の移り変わりが激しい時期で、食事に集中できていない

小さな子どもにとって、日常は新しい経験や発見の宝庫です。
特に2歳~5歳の子どもは好奇心が旺盛な時期なので、「なんで雲は浮いているの?」「いますぐミニカーで遊びたい!」「フローリングの木目が気になる!」など、興味や関心がいろんなところに移り変わって食事に集中できなくなっているのかもしれません。
しかし、興味関心や好奇心が旺盛なのは、子どもの脳が急成長している証拠です。頭ごなしに叱ったり無視したりすることはNGです。

単にお腹が減っていない

大人は食事の時間になれば、お腹が減っていなくともとりあえず食べておくこともできます。しかし子どもの場合、お腹が減っていいないとそもそも食べようと思いません。
 

口を開けてくれない子、偏食な子に食べてもらう工夫

調理法を変えてみる

食材は調理方法によって見た目・味・触感・匂いなどが全く変わってきます。
例えば、ソテーしたニンジンは食べないけど、カレーに入ったニンジンは食べられた!など、嫌いな食材でも調理法を変えてみるだけで食べられるようになることがあります。

見た目を変えてみる

調理法も含めてですが、食材の見た目自体を変えてみるのも良い方法です。
例えば、お茶碗に盛ったご飯ではなく、おにぎりにしてみたり、お子さまが好きなキャラクターの形にしてみたり、星型やお花型にくり抜いてみたりすると、楽しい気持ちになって食べてくれることがあります。
 

食器を変えてみる

食器を変えるのも、気分を上げるのに一役買います。
可能であれば、お子さまと一緒に食器を買いにいって選ぶのも食事に興味を持ってもらうきっかけになります。
また、ご家庭にある物の中で、その日使いたい食器を一緒に選んだり、「今日はお母さんのお皿を使ってみよう!」「お昼ご飯はお父さんのお茶碗を使ってみない?」と普段使わない食器を使ってみたりするのも家族みんなで楽しめて良いかもしれませんね。
 

ワンプレートのような仕切りが付いているお皿を使う

ワンプレートだとお店で食べるような特別感があり、「今日は食べてみようかな」という気持ちになってくれるかもしれません。
 

ベランダや公園など、いつもの食事風景を変えてみる

ワンプレートと似ていますが、いつもと違う場所や風景だと、特別感があって食べてくれるかもしれません。特に気候の良い季節に外で食べるご飯は、大人でもよりおいしく感じられますよね。
 

たくさん体を動かしてお腹を減らす

運動不足や生活リズムが乱れたことで、お腹が減る時間と食事の時間がズレてしまっていることがあります。
まずはお腹を減らすためにたっぷり遊んでしっかり体を動かしましょう。
 

調理をお手伝いしてもらい、食に興味を持ってもらう

先にも述べたように、初めて見るものを口に入れることは大人でも警戒心を抱いてしまいます。
そこで、食卓に乗るまでの食材を見たり触れたり、味見したりすることで警戒心を解き、食に興味を持ってもらうようにしましょう。
こういった経験を積むことで、新しい食べ物にも挑戦しようという気持ちが湧くこともあります。
 

食べられた時には盛大に褒める

口を開いてくれないことや偏食について叱るのはNGです。
嫌なものや嫌いな食材を食べないといけないのに、更に叱られると「嫌だ」というマイナスの気持ちがダブルで子どもに蓄積されていきます。
一口だけでも食べられたら大げさなくらい褒めたり、食べられたことを細かく褒めたりすることでお子さまも嬉しい気持ちになります。
すぐに効果は出ないかもしれませんが、「嬉しい!」が積み重なることで、段々と食事が楽しいものに変化していきます。
 

白米を食べない子ども

白米を食べないお子さまの中には「白米だけ口に入れると、ご飯が喉に張りついて詰まりそう…」と恐怖を感じている子もいます。
そんな時は、お茶漬けやお粥、冷や汁など、水分と一緒に食べることで抵抗なく食べられることがあります。

 

まとめ

子どもが偏食だったり食べるのを嫌がったりする理由は様々です。
とはいえ、なかなか食べてくれないとイライラが募ったり、将来を思って一刻も早く克服させようと焦ってしまうのは当たり前ですよね。
しかし、偏食や食べるのを嫌がることが「成長」の証である場合もあります。そのことを知っておくと少し気持ちが楽になるのではないでしょうか?
PARCひがしおおさかでも「食」に興味を持ってもらえるよう、お子さまとスタッフが一緒におままごとをしたり、メニューを見て食材の名前を覚えたりして、日々「食育」に励んでいます。
療育はもちろん、お子さまの「食べる」で気になることがあればPARCまでご相談ください!

 

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