PARCひがしおおさかに来られている保護者様からのご相談で多い内容として、
- 学校の授業に集中できない
- 読み書きが苦手
- 予定が変わると混乱してしまう
- 自分のしたいことばかりしてしまう
- しゃべり方がぎこちない
などのご相談があります。
これらには、もしかしたら「遂行機能」に問題があるからかもしれません。
遂行機能とは
遂行機能とは、目的を設定し、それに向かって目の前の問題を解決していく高次脳機能のことです。
この遂行機能に障害があると、
例えば、
- 作業中に必要な注意力が低下し、すぐに別のことに気が向いてしまう
- 手順を覚えられない
- スマートフォンやパソコンの操作が分からない
など、生活に支障が出てくる可能性もあります。
遂行機能障害になると、自分で物事の優先順位が付けられなくなるため、効率的な判断ができなくなります。
その結果、行き当たりばったりの無計画な行動や、指示をされないとどうしていいか分からなくなって立ち往生してしまいます。
遂行機能障害の主な症状
①衝動的な行動を取る
計画的な行動ができないため、刺激に対して衝動的な行動を取りがちになります。
たとえば、宿題中に別のことに注意が向いて宿題を放り出してしまったり、「晩ご飯までにここまでやろう!」といったゴール(目標)を設定せずに作業を開始してしまうので、作業を区切ったりすることが苦手です。
②行動を開始できない
目標を立てることができない、もしくは目標を立ててもそこに至るプロセスを組み立てることが苦手なため、何から始めていいのかが分からずなかなか行動を開始することができません。
③指示待ち状態になる
上記②のように、目標やプロセスを立てることができず行動を開始できないため、様々なことに対して受け身になり、指示待ち状態になることが多くなります。
また、指示が無いとどうしていいか分からず、立ち往生してしまうことも多くあります。
④客観的に自分を見ることができない
注意力を維持することが難しいため、客観的に自分を見つめることができなくなります。
そのため、状況の変化に応じて臨機応変に対応することが難しくなり、同じ失敗を何度も繰り返してしまう傾向があります。
⑤マルチタスクが苦手
自分で目標や計画を立てられないため、同時に2つ以上の作業を行うことが難しいです。
また、優先順位を付けることも苦手なので、2つ以上のことを頼まれると行動に移すことが難しくなります。
なかなか診断が出にくい「遂行機能障害」
遂行機能は、答えが1つに決まっている課題に対しては困難さを感じることはほとんどありません。
そのため、多くの神経心理テストでは「正常」という結果が出てしまい「“正常”なのに、どうして自分はできないんだろう……」と解決策が見いだせず、悩みを抱えてしまうケースが多くみられます。
次回のブログでは、この遂行機能に必要不可欠な「ワーキングメモリ」を鍛え、遂行機能障害の軽減に繋がる「N-back課題」についてお話します。
次回もお楽しみに!
後編はこちらから → 「遂行機能に必要な「ワーキングメモリ」を鍛える方法!Nバック課題とは?」
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