ご自宅でお子さまがお箸を使う練習をする時、うまくいかず悩まれているご家族の方も多いのではないでしょうか。
今回はPARCひがしおおさかの療育内で実際に行っているお箸を使えるようになる取り組みについて紹介していきます☆
お箸を使う巧緻動作が学べる遊びをとは
PARCひがしおおさかでは、実際にお箸を使って練習するだけでなく、お箸を使う為に必要な巧緻動作を遊びに取り入れています。
巧緻動作が学べる遊び①ブロックや積み木等で手先を動かす
ブロックや積み木といった手先をたくさん動かす遊びは、お箸を使う為に必要な巧緻動作を養う事ができます。
お箸を持つ際に細やかな動きの調節が必要となる為、遊びからステップアップを目指していきます。
巧緻動作が学べる遊び②お絵描き
正しい鉛筆の持ち方でお絵描きをする事でお箸も持ちやすくなります。
また、色の濃さを調節する動きはお箸を使う為に必要な指の力加減を養う事ができます。
巧緻動作が学べる遊び③粘土・スライム遊び
粘土遊びやスライム遊びも手先の器用さに繋がります。
更に想像力、集中力等を育む効果や脳の発達を促す効果も期待できます。
粘土を丸めてお箸をつまむ練習は、つまみやすいサイズや形にする事で、弾力があるのでつまみやすく、まだお箸に慣れていないお子さまの練習にぴったりです。
遊び感覚でお箸の練習をする事で、楽しみながら自然とお箸を使う為に必要な巧緻動作を身に付ける事ができます。
ちなみにトングを使う事もお箸の練習に繋がります。
つまんで離すというお箸と同じ動作は、手先の巧緻性を高める事にバッチリな取り組みです。
お箸の練習はいつから始めたらいいの?
お箸の練習はいつから始めたらいいのか分からないご家族の方もいると思います。
始めるタイミング3つまとめましたので参考にして頂けたらと思います。
お箸の練習を始めるタイミング①お箸に興味を持っている
大人が使っているお箸を見るようになったり「お箸を使いたい!」と自己主張するようになったらお箸に興味を持ち始めた証拠です。
お子さま自身がお箸を使いたいという気持ちになった時、やる気に満ち溢れているので練習を始める良いタイミングとなります。
お箸の練習を始めるタイミング②食べこぼしが減り、スプーン、フォークで鉛筆持ちができるようになる
スプーンやフォークを使って食べる際に、食べこぼしが減ってきたなと感じたらお箸の練習を始めるタイミングといえます。
まずは、今のお子さまの食事を改めてよく見てみましょう!
スプーンやフォークを使う事ができていても、反対の手で補助(食材をスプーンで乗せている)している場合や、お皿の周りや床にこぼれている場合は、今使っている食具で食べられるようになる事を優先に考えましょう!(^▽^)/
そして、スプーンやフォークの持ち方にも注目してみてください!
1.上手持ち
スプーンを使い始める頃は、手の全体を使って上から握る「上手持ち」から始まるのが一般的です。
2.下手持ち
腕や手の運動機能が発達し、手首をひねる動作ができるようになると、スプーンを下から握る「下手持ち」ができるようになります。
3.鉛筆もち
上から握るのではなく、鉛筆持ちで食事ができるようになればお箸の練習を始める良いタイミングです。
ですが、無理に鉛筆持ちを促すのではなく、お子さまの様子を見ながら焦らずゆっくりと進めていきましょう☆
お箸の練習を始めるタイミング③ピースサインができるようになる
ピースサインができるようになる事も指先を上手に動かせる1つの目安なので、練習を始める良いタイミングだと言えます。
PARCひがしおおさかにあるお箸の種類とは
PARCひがしおおさかには3種類のお箸があるのでご紹介させていただきます。
PARCひがしおおさかにあるお箸①お箸の上部が連結しているタイプ
お箸がバラバラにならないように連結しているタイプです。
箸先がピタッと合うようになっている為、物がつかみやすい事が特徴です。
バラバラにならないのでストレスも溜まらず、お箸を始めてすぐのお子さまは「できた!」とう経験を積む事が出来るのでおすすめです。
また、練習を始めてすぐのお子さまは指先の力が未熟な為、無理なくお箸に慣れる経験から始めるにはおすすめのお箸です。
上記の写真の左側のお箸は、お箸を閉じる動作を練習する為の部品がついています。
手の中の筋肉を使い、人差し指と中指、薬指と小指を別々で使う練習ができる為、安定性が上がり普通のお箸へ移行しやすくなります。
左側のお箸で開閉運動がスムーズに行えるようになると、右側のお箸を使用し開く動作の練習を行います。
PARCひがしおおさかにあるお箸②お箸に取り付けるタイプ
連結していない為、①のお箸と比べて扱いは難しく、より普通のお箸に近い感覚で使う事ができます。
連結タイプのお箸に慣れた後にステップアップとして使う事ができます。
「すでに普通のお箸を使っているけど、持ち方が間違っているから直したい」とお悩みの方にもお勧めです。
PARCひがしおおさかにあるお箸③普通のお箸
取り付けるタイプのお箸が使えるようになると普通のお箸に挑戦します。
PARCひがしおおさかにあるお箸は比較的軽く、箸先にすべり止めが付いています。
お子さま一人ひとりに合ったお箸を選んで見つけて下さい!
またPARCひがしおおさかでは、お箸の操作の様子を実際に観察し、療法士を中心に評価させて頂きアプローチ方法を保護者さまの方にさせていただく食事評価も行っております。
興味ある保護者さまはお気軽にスタッフにお声がけください!
まとめ
大人にとっても難しいお箸の持ち方。
お子さまにとってはさらに難しいはずです。
最初から正しい持ち方や使い方を求めず、お子さまの発育や発達に応じて、1つ1つゆっくりとステップアップを目指しています。
そしてPARCで最も大切にしている事は、しっかりと褒める事です。
初めは出来なくて当たり前なので、“少しでも持てたら”“1回でも使えたら褒める事”を意識しています。
「できた!」という達成感をたくさん感じられるようにしながら少しずつ練習していきます!