PARCひがしおおさかでは、小学生以上のお子さまや、そのご家族から書字動作に悩みがあるとご相談を受けたお子さまを対象に、書字動作に繋がる活動を取り入れています。
お子さまに合わせて記入用紙を変えながら取り組んでいます。
以前、PARCのインスタグラムでも入室証明書についてご紹介させて頂きましたが、今回はより詳しくご紹介させて頂きます☆
PARCのインスタグラムはこちら⇒https://www.instagram.com/parc_info/
入室証明書を取り入れている目的とは
入室証明書は書く練習はもちろん、約束事が記載されているので文章を読む練習、約束を守る経験にも繋がります。
記入用紙の中には、名前以外にも日付と時間を書く項目や、降所時に今日の出来事を振り返る項目が記載されている証明書もあります。
入室証明書を書くことで身に付くこと
入室証明書を記載することでお子さま自身が身につくことがたくさんあります。
①日付と時間を記入すること=時計を読む練習
②今日の出来事を振り返ること=考える力・気持ちを文章にする力を養う
そして教科書の字体だと音読しづらいお子さまには読みやすいゴシック体を使用する等、お子さま一人ひとりに合った字体を使う工夫もしています。
書字動作だけではない!活動前に書字動作を取り入れることで得られること
皆さまとても楽しみにPARCに通所してくれています。
来所時は遊びたい気持ちが強いので、テンションが高いお子さまが多いですが「入室証明書を書いてから遊ぼう!」と声をかけると、遊びたい気持ちを抑えて入室証明書を書くことができています。
遊ぶ前に落ち着いて書字動作に取り組むことは、気持ちの切り替えの練習にも繋がります。
来所時と降所時の字の違い
来所時に書いた字と、降所時に書いた字には違いがあることが多いです。
身体を動かして遊ぶことで脳の血流が良くなり、思考力や集中力が高まります。
PARCでは体を動かした後に記入する際には座位姿勢が安定し、来所時に比べて集中して書くことができるお子さまが多い印象です。
また、身体に力が入り書字の際、筆圧が濃くなる傾向もあります。
お家で書字練習や勉強をする前に身体を動かす活動を取り入れてみてはいかがでしょうか(*^-^*)
一人ひとりに合った入室証明書
PARCひがしおおさかでは、一人ひとりに合った入室証明書を使用しています。
入室証明書①カラーマス
カラーマスとは、1マスを水色・黄色・ピンク・緑の4色のパステルカラーに分割したマス目のノートです。
次のようなお子さまにおすすめです。
・文字の1画目が分からず、書き順が間違ってしまう
・文字をバランスよく書くことが難しく、バラバラに書いてしまう
・文字がマスからはみ出してしまう
カラーマスは、色によって空間の位置関係を捉えやすくすることで、文字のパーツの配置を理解しやすくなる効果があります。
そして文字の形が歪む、大きさがバラバラになることを防ぐことが期待されます。
鉛筆の始まりの位置や「ピンクから黄色のお部屋に入って」等の声掛けで、聴覚情報からも文字の空間的な位置を把握することができるようになります。
入室証明書②国語ノート(マス目入り)
カラーマスで文字が書けるようになったら、普段の学校で使用するマスに移行します。
カラーマスと違って無色なので、形や大きさ等を意識しながら取り組む必要があります。
マス無しに移行する前に、補助線入りマスでスモールステップを目指しています。
入室証明書③マス無し
国語ノートでバランスや大きさを意識して文字が書けるようになると、マス無しに移行します。
もしマス無しで難しい場合には無理に取り組まず、1度国語ノートに戻り、成功体験を繰り返し自身がついてから取り組むことがおすすめです。
中には、PARCでの出来事を振り返る項目があるお子さまもおられます。
この活動は、宿題の日記や感想文を書く際に「○○して楽しかった」のような感想を下記ながらお子さまに向けて作成し、今日の活動を詳しく文章で表す練習をしています。
お子さま自身で1から書くことが難しい時には「今日何して遊んだかな?」「ボールを使ってどんな遊びをしたかな?」等、スタッフがお子さまに聞きながら思い出して書く練習をしています。
また、頭の中で整理して文章を作ることが難しいお子さまには、思いついたことを1つ1つ書き出してから文章に繋げる練習をしています。
この取り組みは、お子さま自身で言葉を考えて書き出す為、言葉の想起の練習にも繋がります。
年長さん向けの取り組みについて
PARCひがしおおさかでは、小学生以上のお子さまだけではなく、そのご家族からご相談を受けた就学前のお子さまにも一人ひとりにあった書字動作の練習を取り入れています。
①(左上)まずは鉛筆に触れたり、書いてみることから始める為に点描写に取り組む
②(下)名前を書けるようになるために、見本の線をなぞる
③(右上)自ら予定を決めて書く
徐々に鉛筆に慣れ、文字が書けるようになってきたら入室証明書に移行していきます。
まとめ
今回はPARCひがしおおさかで行っている書字動作に繋がる活動について紹介させていただきました。
長期的にお子さまの文字を見ていくと成長を感じられ、スタッフも嬉しく思っています。
書字動作以外にもご相談を受け付けておりますので、気になることがあればぜひご相談下さいね☆