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その「イヤ!」には理由がある ― 子どもの感覚過敏を知る ―


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少しずつ暖かな日差しが増えて春の訪れを感じる季節になりました。
3月は卒園や進級など、お子さまにとっても環境が大きく変わる時期です。
こうした変化の多い時期は普段よりも音や刺激に対して敏感になるお子さまも少なくありません。
そこで今回は、お子さまが抱える「感覚過敏」についてお話したいと思います。

子どもが抱える感覚過敏とは?

  • 特定の音をひどく嫌がる
  • 芝生の感触を嫌がる
  • 服の肌触りにこだわって着られないものがある

こうした様子を見て周囲は「神経質すぎるのでは?」「わがまま言わないの」と感じてしまうことがあるかもしれません。
しかし、そこには本人の努力や性格だけでは解決できない「感覚過敏」という特性が隠れていることがあります。

感覚過敏ってなに?

感覚過敏とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚といった五感が周囲の人よりも過剰に鋭く、刺激が強く伝わりすぎてしまう状態のことを指します。
私たちは普段、無意識のうちに脳の中で「必要な情報」と「不必要な情報」を整理します。
しかし、感覚過敏を持つお子さまはこのフィルターが上手く機能していない状態にあります。
あらゆる刺激が最大音量や最大輝度でなだれこんでくるため、日常生活を送るだけで人一倍のエネルギーを消耗してしまうのです。

“不快”ではなく“痛み”に近い世界

感覚過敏の世界を理解するうえで大切なのは、それは単なる“好き”“嫌い”のレベルではないということです。
本人にとっては「痛み」や「恐怖」に近い感覚であることがあります。

触覚の過敏

人工芝のようなチクチクした感触がまるで針で刺されるような痛みとして感じられる。

聴覚の過敏

掃除機の音や風船が割れる音が耳元で雷が落ちたような衝撃として伝わる

視覚の過敏

蛍光灯の光がストロボのようにチカチカと突き刺さる

私たちが平気だと思うことでも、彼らにとっては「自分を守るための防御本能として、激しく拒否せざるを得ない状況なのです。

周囲にできること、最初の一歩

感覚過敏は、外見からは分かりにくいため、誤解されやすい特性です。
無理になれさせようとすると刺激をさらし続けることは本人の不安に不安を植え付けかねません。
まずは以下のステップで向き合ってみませんか?

1.感覚を信じて共感する
「痛かったね」「まぶしいよね」など本人が感じている世界を肯定してあげてください。
その共感がお子さまの安心感の土台になります。

2.物理的に遠ざける、環境を変える
直接触るのが嫌なのであれば道具を介して触れるようにするなど刺激を調整する工夫をします。

3.「見通し」を立てる
「今から○○するよ」「あと○秒で終わりだよ」と予告するだけで心の準備ができ、パニックを減らせる場合があります。

まとめ

PARCじょうようでは、感覚の特性を含めた一人ひとりの発達段階に合わせて個別の支援計画に基づいたアプローチを行っていきます。
「楽しい」と感じる遊びを通して「できた!」を一つずつ積み上げていけるよう、これからも専門的な視点から丁寧な支援を続けてまいります。


 

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