ブログ

絵カードを使った視覚的支援~成功に繋げよう!~


絵カード 視覚的支援 困りごとに合わせた絵カード オリジナルの絵カード 城陽市 看護師 児童指導員 保育士 理学療法師 作業療法士 言語聴覚士

「絵カード」を使った支援には様々な方法があります。
目的によって使い方もたくさんあります。
お子さまの困りごとに合わせた絵カードの内容、使用方法をいくつかご紹介したいと思います。

絵カードを使った視覚支援①見通しを立てることが苦手なお子さま

自分で見通しを立てて行動することが苦手なお子さまさには、場面ごとの手順を書いた絵カードを使用します。
大切なのは、カードは「簡潔に」順番は「わかりやすく」並べてあげることです。

例1:幼稚園に行く朝の準備

①トイレに行く
②歯を磨く
③顔を洗う
④ご飯を食べる
⑤着替える
⑥行ってらっしゃい
ボードに並べる順番は縦1列に上から順に並べたり、左から順に並べます。
出来た項目は1つずつ外して「おしまいボックス」に入れるなどすると、より分かりやすくなります。

例2:トイレ内にて


絵カード 視覚的支援 困りごとに合わせた絵カード オリジナルの絵カード 城陽市 看護師 児童指導員 保育士 理学療法師 作業療法士 言語聴覚士

トイレをどのような手順で済ませるのか絵カードにすると、わかりやすいのはもちろんですが、楽しい時間になったり、「これができた」と自信にも繋がります。
時計が読めるお子さまには、時計の絵カードも使用すると「自分で確認する」という癖がつき、ルーティン化しやすくなります。

絵カードを使った視覚的支援②言葉だけでは行動に移すことが難しいお子さま

言葉を聞いただけでは具体的に何をしたらいいのか、どういう指示なのかを理解することが難しく、行動に移すことが苦手なお子さまには、「行動」の絵カードを使用します。
絵カードを見せながら言葉で伝えることで、絵と言葉の指示が少しずつリンクし、言葉だけで行動に移すことができるようになっていきます。

例:「ご飯を食べます」「トイレに行きます」「お風呂にいきます」

カードに描くイラストは、わかりやすく簡潔なものにしましょう。
わかりやすくて一般的なイラストの方が外出先で絵カードがない場面でも、イラストに沿って行動しやすくなります。

絵カード 視覚的支援 困りごとに合わせた絵カード オリジナルの絵カード 城陽市 看護師 児童指導員 保育士 理学療法師 作業療法士 言語聴覚士
 

 

絵カードを使った視覚支援③外出先などで不安感が大きいお子さま

大人でも初めての場所はドキドキしたり、不安になることもあるように、お子さまたちにとってはもっと不安になることも多いです。
旅行、病院受診、普段とは違う場所に行く際には事前に「どんなところなのか」がわかる絵カードを使用します。

例:お出かけ

①前日・当日に「ここに行くよ」とインターネットなどで写真を見て確認します。
②移動手段、(年齢に合わせて)どのくらいの時間がかかるのかを伝えます。

絵カードだけでなく実際の写真を使う方が、お子さまより具体的に想像しやすくなる場合もあります。
お子さまの様子に合わせて伝え方を変えてみるのも良いです。
時計が読めるお子さまには時計のカードを使用したり、実際に腕時計などを使うと長い移動時間にも楽しみができたりします。

絵カードを使った視覚支援④気持ちを伝えるのが苦手・相手の表情を読み取るのが苦手

今の自分の気持ちが「こうだ」とわかっていても相手に伝えることができない、言葉にするのが難しいというお子さまには、「気持ちカード」を使用します。
お友だちの表情を読んでコミュニケーションをとることが苦手なお子さまにも使用できます。

例:「嬉しい」「悲しい」「いやだ」「助けて」「痛い」等

気持ちの絵カードには単語+表情のイラストを使用します。

①自分の気持ちを伝えることが苦手なお子さま
自分の気持ちを絵カードで表すことで、「伝えられない・伝わらない」というモヤモヤが軽減されます。
そして対応する大人は「○○だったんだね」としっかりと言葉で伝えてあげることも大切です。

②相手の表情を読むことが苦手なお子さま
相手の表情を読むことが苦手なお子さまには、大人の気持ちを絵カードで表します。
お子さまに「今のは○○だったよ」とお子さまの行動に伴う、相手の気持ちの部分を伝えることを意識します。
いじわるをしたら「悲しい」「いやだ」、お手伝いをしたら「嬉しい」など、マイナスだけでなく、プラスの感情も伝えていきます。
大人もイラストと同じ表情、言葉を使用することで、お子さまが自身の行動を振り返りながら、善悪を考える力が身に付き、表情を見て「これは悲しい気持ち」とリンクにも繋がっていきます。

気持ちの絵カードは持ち歩けるような工夫があるといつでも使用できます。

まとめ

絵カード使った視覚的な支援は他にもあります。
お子さまの困りごとや、得意なことに合わせた内容で作ってあげることが大切です。
「伝わった」という気持ちはお子さまだけでなく、ご家族にとっても良い成功体験につながっていきます。
お子さまと一緒にイラストを描いてオリジナルの絵カードを作るのも楽しいですよ★


 

一覧へもどる

PARCじょうようの関連記事