先日、PARCウィル城陽に城陽消防署の救命士さんをお招きして「BLS講習」を受講しました。
PARCウィル城陽では、人工呼吸器などを日常的に利用している重症心身障害のお子さまが通っています。
事故等がないよう日々注意して療育を行っていますが、発作など万が一のことがないとは限りません。
そんな万が一の時にでも動揺せず、適切に処置・対応ができるよう、PARCウィル城陽では定期的に「BLS講習」を受けています。
BLSとは?1次救命処置
BLSとはBasic Life Supportの略で、呼吸が止まり、心臓も動いていないと見られる人の命を維持するための1次救命処置のことです。特殊な器具や医薬品を用いずに救命処置を行います。
救命処置の方法として、
- 胸骨圧迫(心臓マッサージ)
- 人工呼吸による心肺蘇生法(CPR)
- AED(自動体外式除細動器)の使用
※今回は新型コロナウイルス対策として飛沫、接触を避けるために人工呼吸は実施しませんでした
救急車が到着するまでに行う救命処置
外で人が倒れているのを発見して救急車を呼ぶとします。皆さんは何分で救急車が到着するかご存知ですか?
救急車が通報から現場に到着するまでの時間は、平均で7分~10分といわれています。
つまり、救急車が到着するまでに倒れている人の意識・呼吸を確認し、迅速なBLSを行うことが何よりも大切だということです。
今回、BLS講習に参加したPARCウィルスタッフは、看護師、理学療法士、児童発達支援管理責任者、保育士、児童指導員と多職種が参加しました。
BLS(Basic Life Support)の流れ
- 発見
- 周囲の安全を確認、確保する
- 意識の確認
- 手伝ってくれる人を集める(救急車の依頼、AEDを取ってくる人、胸骨圧迫を交代でしてくれる人を指名する)
- 呼吸の確認(10秒で胸が動いているか)
- 胸骨圧迫開始(1分間に100~120回)
- AED到着したら、装着し使用
- 救急隊員が到着するまで呼吸を確認しながら胸骨圧迫
①発見~③意識の確認
まずは呼吸の確認。息をしている時と、息を止めている時の胸の動きを確認します。倒れている人を発見しました。
周囲の安全を確認、確保して、意識の有無を確認します。
④手伝ってくれる人を集め、役割を指名する
「あなたは救急車を呼んでください!」
「あなたはAEDを持ってきてください!」
「あなたは心臓マッサージを手伝ってください!」
⑤呼吸の確認
呼吸しているか・していないかを胸の動きなどで確認します。
⑥胸骨圧迫
リズムに合わせて胸骨圧迫を行います。
強く、速く、絶え間なく!
しっかり胸骨圧迫ができている時は、人形が「ボコン!」とへこむ音がするので、確認しながら実践しました。
⑦AEDの装着・使用
AEDはパッドを貼ると、自動で心臓の動きなどを感知して電気ショックを行います。
電気ショックが行われるとき、倒れている人に触れていると感電の恐れがあるので、必ず離れて見守りましょう。
⑧胸骨圧迫再開
AEDの判断により、再度胸骨圧迫が必要な場合があります。
その時は再び胸骨圧迫を行い、AEDによる電気ショックを行います。
乳幼児の心肺蘇生法
PARCウィル城陽には小さなお子さまも通っています。乳幼児は体も小さく、骨や筋肉もでき上がっていないので、心配蘇生法が少し異なります。
小さなお子さまの「もしも」にも備えて、乳幼児の心肺蘇生法もしっかり学びました!
まとめ
PARCウィル城陽の玄関を入ってすぐのところにAEDを設置しています。
今回のBLS講習を通して、もし当施設で急変が起きたとしても、スタッフが慌てず落ち着いて行動に移せるためのシミュレーションや学びがしっかりとできました。
今後も定期的にBLS講習を実施し、安全安心の療育を提供していきます!