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家族インタビュー③「ライフステージの変化:人工呼吸器をつけての就学に向けて」

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前回、前々回のインタビューはこちらから!

【家族インタビュー①「Aくんが人工呼吸器を使用するようになるまで」】

【家族インタビュー②AくんがPARCウィル城陽に通い始めた理由と心境の変化】

3回続いたインタビューも今回で最終回です。
最終回は、ライフステージの中でもビッグイベント!就学に向けてのお話を聞きました。

人工呼吸器を一日つけている生徒は学校も初めて。就学というAくんのライフステージの変化。


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岩井:就学に向けて、Aくんとお母さんはどのように考えておられましたか?

お母さん:最初は通学での支援学級を考えていました。でも、当時は支援学校が具体的にどういうものかは全く知らなくて…。
なので、まずは支援学校の担当の方にお願いして、実際に支援学校へ見学に伺いました。そこで支援学級とはどんなものか分かったので「Aも学校に行けるかも…」と思いました。
ただ、やっぱりちょっとした変化に気づいてもらえるのかという心配もあって、最終的に通学はやめて訪問という形での授業をお願いしました。

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岩井:ライフステージの変化には、どうしても心配が付きものですよね。

お母さん:そうですね。訪問授業が始まって先生とお話をしていく中でも、支援学校で人工呼吸器を一日つけている子は今までにおらず、Aが初めてだということを知りました。
でも、学校内の会議で「Aくんが支援学校に来た時に快適に過ごせるようにするにはどうすればいいか、これからも皆で話合っていこうと思っています」と先生に言ってもらいました。先生方も色々手探り状態でしょうが、それでもAが学校に通えることに期待を持っています。
ただ、支援学校ではずっと看護師さんに付いていてもらえるわけではないので、やっぱり心配はあります。
担任の先生も、人工呼吸器やサチュレーションの見方も知らないから教えてくださいと言っておられたので、これから先生と色々と勉強していき、毎日支援学校に通えるようになれれば良いかなと思っています。

はじめは知らないことだらけで当然。徐々にお互いが協力して信頼していけるようになればいい。


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岩井:わたし達PARCウィル城陽をはじめ、療育に関わっている者へお母さんが望むことはなんですか?

お母さん:病気や状態など、その子のことを把握した上で、その子にとって最善のケアや関わりを提供してほしいと思っています。
少し前のことですが、Aが小学生になるということで支援計画を書いてくれる事業所さんが新しく計画を書き直しに来てくれた時、「PARCウィル城陽さん以外にどこか利用されますか」と聞いてこられました。
「他にAが行ける所はありますか」と私が聞くと、「〇〇は行けます。ただ看護師、理学療法士、保育士すべて揃っているのはPARCウィル城陽だけです。〇〇は理学療法士のみです」と聞いて、Aはすごい所に行っているんだなと思いました。こうして今、PARCウィル城陽さんに通えているのも巡り合わせだと思います。
通所する側も、携わる側も、はじめは知らないことばかりで当然だと思います。なので、少しずつ子どもにとって最善で安全な関わりをお互いが協力して信頼していければいいと思います。

家族インタビューを終えて


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3月に入職し、Aくんと出会ってから2ケ月が経ちました。Aくんと初めて出会ったとき、その可愛らしい姿に心を奪われたことをよく覚えています。
絵本や製作、音楽遊びといった療育、看護ケアなど、PARCウィル城陽の中でのAくんの姿は知っていても、お家での様子やAくんが今までどのように暮らしていたのかは知りませんでした。

今回、Aくんのお母さんにインタビューし、これまでのAくんの人生や、Aくんを支えるご家族の思いを聞くことができました。
Aくんが人工呼吸器を使用するようになったお話では、医療者は医療の提供はできても、命の選択はご家族が決めなくてはならないことに改めて気づかされました。
大切なAくんの生死を早急に選択してくださいと言われた時の、ご家族の気持ちは計り知れないものだと思います。

また、病院はAくんに人工呼吸器をつけることはできても、人工呼吸器をつけたAくんをずっと看ることはできません。
お家に帰ったAくんをご家族だけではなく、訪問看護や訪問医、通所施設といった社会資源が連携し、みんなで支える体制の大切さを再認識しました。

Aくんが大きくなるごとにさまざまなライフステージの問題が出てくると思います。小学校就学のお話がありましたが、小学校の先生にPARCウィル城陽に来てもらい、Aくんの様子やケア・療育を見てもらうなどの連携も取っています。

未就学児から高校卒業の18歳まで利用できるPARCウィル城陽だからこそ、ライフステージに寄り添った支援が提供できるのが強みだなと思いました。
今回のインタビューでは、私が知らないAくんのことや、ご家族が抱いているAくんの思いを知ることができてとても嬉しく感じています。これからもAくんにとって必要なケアや療育を多職種スタッフで連携して提供し、心も体も成長していく姿をご家族と一緒に見守っていきたいと思います。

今回インタビューを受けてくださったAくんとお母さん、本当にありがとうございました!

文:
PARCウィル城陽
看護師 岩井

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