3月、4月と言えば、年度末・年度初めの時期ですね。
特に年長さんの保護者さまが気になるのは「卒園後の進路」ではないでしょうか。
園生活と小学校生活は隔たりが大きく、また小学校の情報が少ないため、どのように進路を決めればよいのか分からない…と心配になってしまいますよね。
さらに、「小1プロブレム」と言葉が一般的になってきたことで、「うちの子は小学校に馴染めるかな(*_*;」と心配にもなりますよね。
そこで今回は、就学に向けての流れをご紹介します!
小1プロブレムとは
「小1プロブレム」とは、保育園や幼稚園を卒園した子どもたちが、小学校での生活や雰囲気になかなか馴染めず、落ち着かない状態が数カ月続く状態のことを言います。授業中に複数の子どもが教室内を歩き回ったり、先生の指示通りに行動できなかったりするため、授業を進行できない事態に陥ってしまうこともあります。
小1プロブレムは、子どもが学校生活という慣れない環境への不安からくる行動だと考えられています。
小学校就学に向けての流れ
小学校への就学準備は思っているよりも早くから始まります。就学する約1年前、前年の5~6月ごろに保護者向け就学ガイダンスが行われます。
この就学ガイダンスでは、就学先決定の仕組みや、それぞれの学びの場の特色などの説明があります。
その後、希望者には「就学相談」という形で個別に相談会が行われ、保護者や子どもとの面談が行われます。
面談が終わったのち、順次教育委員会からの意見という形で就学先の提案があり、保護者との合意形成を行ったあとに就学先が決定となります。
各自治体によって多少の違いはあるかもしれませんが、概ねこのような流れになっています。
就学相談は任意ではありますが、小学校就学に向けての不安な気持ちや心配な気持ちを聞いてもらえる機会になっていますので、ぜひ受けてみてはどうでしょうか?
また、2007年より特別支援教育が始まり、この14年で支援が必要な子どもたちへの学校の対応は大きく変わってきました。
私達大人が小学生だった時と比べると大きく違っていることもあり、イメージ変わっていることもあるかもしれません。
まずはガイダンスや学校見学(希望する学校に相談)に行ってみるのが良いですね。
それぞれの学びの場
次に、それぞれの学びの場の特色を簡単にご紹介いたします。園からの就学先は主に4つあります。
・通常の学級
・通級指導教室
・特別支援学級
・特別支援学校
では、実際それぞれの場所でどのように学習していくのでしょうか。
通常の学級
必要な支援や配慮を受けながら通常のクラスに在籍します。指示の出し方、掲示物の工夫や、席順の配慮などは授業全体で工夫してくれる学校が多いです。
低学年では支援員や協力員がついてくれることもありますが、過剰人員のため、基本的には担任の先生の指示のもとで行動します。
必要に応じて「個別の教育支援計画」を作成し、経過観察をする学校もあります。
通級指導教室
通常の学級に在籍しながら、週に決められた時間数(西宮市では週1回1コマ)を取り出して通級指導教室で授業を行います。授業内容は子どもに合わせて変更され、自立活動等を編成しながら柔軟に授業を行っていきます。
学校によって個別指導のところもあれば、小集団指導のところもあります。
特別支援学級
子どもの状態に応じ、特別支援学校学習指導要領を参考にしながら、一人ひとりに合わせた柔軟かつきめ細やかな指導が行われます。1クラス8人が定員になっており、少人数で指導を行います。
1学年に交流学級があり、西宮市では実態に応じて積極的に交流学級での授業も推進しています。
特別支援学校
専門性の高い教育を行う教育機関で、幼稚園・小学校・中学校・高等学校に準ずる教育を行うとともに、学習や生活上の困難を克服するための「自立活動」も実施し、将来的な自立に向けての支援及び指導を行っています。高等部では就労を目指した職業訓練も実施しており、切れ目のない支援で一貫性のある指導を行っています。
地域校との交流も行っています。(コロナ等の社会情勢によって変動あり)
おわりに
いかがでしたか?上記はあくまでも一般的な流れと兵庫県西宮市の一例なので、詳しくはお住いの自治体にお問い合わせください。
一人ひとりの教育的ニーズや実態像によって、学びの場や支援の方法は違ってきます。
環境が人を育てる、と言いますが、お子さまが伸びやかに自分らしく、そしてたくさんの笑顔が溢れる場所を選択していきたいですね。
もし悩まれたり、気持ちを吐き出したりしたい時にはいつでもPARCスタッフを頼ってくださいね!