皆さんは、“手”がどのような役割を果たしているかご存じでしょうか?
手は大きく分けて、5つの役割を持っています。
①道具としての手(造る手):持つ・押さえるなど基本的な動作
②道具を操る手(操作・操縦する手):何か道具を操る動作
③探る・見る手:何かを探したり、触診したりする第2の目としての役割
④伝える手:ハンドサインやジェスチャーなどコミュニケーションとしての機能
⑤支える手:転倒を予防したり体の安定性を高めたりする機能
PARCウィル東大阪に通っているお子さまの中にも、自分で手を開閉したり、動かして物を握る・離す、字を書いたりする動きが難しいお子さまがいます。
手は感じた刺激(感触など)を情報として脳に送ります。そしてその刺激が蓄積されていくことで5つの役割を深めていきます。
しかし、物を握ったり手を動かすことが苦手だと、手から入る刺激が少なくなったり、前腕・上腕・肩回りの運動が減ってしまったりします。
そこでPARCウィル東大阪では、手を使う遊びやリハビリを通して、お子さまにたくさんの感覚や動きを獲得してもらえるよう支援しています。
手の感覚や動きを獲得する遊び
①粘土、スライム、土を触る
粘土で遊びには、こねる・握る・伸ばす・ちぎる・形を作るなど、指先だけでなく手のひら全体を使った動きが多くあります。
また、スライム作りは、材料を手や泡立て器などの道具を使って混ぜ、反対の手でボウルを支えるなど、左右の手で違う動きを担います。
「どれくらいの力加減が必要なのか」や材料の配合を変えることでスライムの硬さを変え、手で触れる感触のレパートリーを容易に増やすことができます。
土を触ることは、暖かい・冷たい、サラサラ・ザラザラ・ごつごつなど、温度や感触を楽しむことができます。
さらに、水を加えて泥団子にすると、握る動作や手のひらで転がす感覚も得られます
上記はおうちでも取り入れやすい遊びだと思います。ぜひチャレンジしてみてください!
②輪投げ、ボウリング
輪投げでは、輪っかやボールを握る・投げる・持っているものを離すという動きができます。
また、PARCウィル東大阪のボウリングは、スタッフ手作りのスロープを使用しています。
お子さまがとる姿勢によっては肩を大きく動かして手を伸ばしたり、少し高めの位置に持ち上げたりする動作など、同じボウリングでもさまざまな動作が行えるように作っています。さらに手首をひねる・返すといった動きも経験できます。
③楽器の演奏
どの楽器も握る・叩く・揺らすなどの動きが経験できます。
中でも今回は、鈴(写真参照)をご紹介します!
この鈴の特徴は、持ち手がマジックテープ式になっていることです。
握って持つことが苦手なお子さまでも、手足に装着して音を出すことができます。
手のひらだけでなく、手首・足首・ひじ・肩などの部分も刺激することができます。
また、寝たきりのお子さまでも、クッションやタオルなどを用いてひじを少し浮かせられる体勢をとることで、お子さま自身が持っている力を使って腕を動かすことができます。
④制作
PARCウィル東大阪では、保育士による制作を毎月実施しています。
画用紙などを破る大きな運動や、糊の蓋を開ける、小さなシールを貼るなど、細かい運動を経験できます。指先から手のひら、手首の運動を通して上肢の運動の基礎となる感覚を体験することができます。
⑤リハビリ専門職によるリハビリ
PARCウィル東大阪には、理学療法士や作業療法士などのリハビリの専門職が在籍しています。
専門のスタッフによるリハビリで、手指の感覚導入を促すだけでなく、ひじや肩など上肢全体の運動にも繋げて緊張の緩和や拘縮の予防を目指します。
まとめ
“手”は生活する上で必要な役割をたくさん担っているだけでなく、握手やハイタッチなど気持ちを通わせ合うためにも重要な役割を果たしています。
皆さんもお子さまの手を握ってあげたり体をさすってあげたりして、たくさんコミュニケーションをとってあげてくださいね!
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